Recommendation

●初めての方へ(2) 当ブログのスタンスが書かれてます
●放射性物質飛散の地図(11) ・予報図(2)・ ●チェルノブイリ(9) データを知っておこう
●食品の基準値の話(3) 気にしすぎるのも良くないけど、数字の根拠も知っておかないとね…
●電力は足りている?(4) 事故の半年後にはすっかり広く知られるようになりました
●デモの話題(6) すごい数なのに読売系・フジテレビ・日経はこのトレンドをほとんど報道してないみたい…
●自然エネルギー(トイレ発電・鍋発電・パソコン発電 他)(8) まずは楽しまなきゃ
●生きてるコスモクリーナー(放射能除去生物)(1)・土壌の除染(3)・食の除染(3) これも大事
●うんこに例える放射能(1) 人気記事の一つです(苦笑)

2012年5月24日木曜日

電気代値上げの裏側

●値上げは、火力発電の燃料費のためって本当?

電力会社は、いまだに「コストの安い原発がなくなると、電気代が上がる」と思わせたいようすです。
でも原発コストが安いのは使用前の燃料費だけで、使用済み核燃料の再利用または処理費用、それから安全性を確立させるための設備費、これまで政府が出してきた援助金などまで考えると、たいして安くないことがすっかりバレてしまいました。試算のやり方によっては火力発電の1.5倍のコストとさえいわれます。
使用済み核燃料が増えれば増えるほど原発のコストはどんどん上積みされますから、これはやっぱり、原発を早いうちに廃止すべきではないのでしょうか。
また、火力発電燃料であるLPガスの輸入単価は米国の3倍も払っているそうですから、この価格を下げる努力ももっと必要なはずです。

いま電気代の値上げが必要な本当の理由は、発電コストうんぬんではなくて、福島第一原発が金食い虫のゴミとなってしまったことや、他の原発も廃止すれば処理費用が莫大にかかるゴミになるだろうということ、その経済負担を穴埋めするためなのでしょう?
私たちがそれを支払わされるのは、理にかなっているでしょうか。ごまかされないように気をつけたいと思います。


●家庭の電気代は払いすぎだった?

家庭用の電気代が産業用(大口契約)の電気代よりも高いという話は、この一年間ときどき耳にしていました。
でも、当たり前でしょう。どんな商売でもバラ売りよりまとめ買いのほうがお得ですもの。それに、国内の産業を応援してこそ日本経済もより発展してくれるでしょうからね。産業用の電気代が安いことに不満はありません。
…って思ってたんですけど。
今日テレビで見た話に、びっくりしたんですよ。

 東電の販売電力量は、企業向け62%:家庭向け38%

 東電の電気事業利益は、産業向け9%:家庭向け91%


これ、どう見ても家庭用の電気代高すぎっ!
嘘みたいな話ですけど、この数字はつい昨日、経済産業省資源エネルギー庁が調査結果を発表したものなのだそうです。

そういえば、電力自由化を恐れるはずの大手電力会社が、なぜかPPS(特定規模電気事業者)の参入を許しているのは、個人契約ではなくて大口契約のほうなんですよね。
そこんとこ不思議に思ってたんです。だって3.11の前は「企業や工場の消費電力があまりにも大きすぎて、家庭内での節電なんて意味がない」なんて聞いていましたし。そんな大口契約者がPPSに乗り換えてしまったら、困るでしょうに…って。
ぜんぜん困らなかったわけですね。知識もなければ文句も言わなかった個人契約者たちが、しっかり負担を背負っていたのですから。



※出典・参考

[2011/09/14 05:00 朝日新聞 原発コスト、従来の2倍以上の試算も]
[Wikipedia 原子力発電 諸試算、コスト比較]
[2012/04/30 エネルギーフォーラム 脱原発へLNG輸入価格の引き下げ努力が肝要だ]
[2012/05/23 毎日新聞 東京電力:家庭向け15%値上げも 原発再稼働なしで 電力の販売量と利益の内訳]


リンク切れの記事データ検索はこちら

0 件のコメント:

コメントを投稿