昨日、テレビで田んぼの除染の話をやっていたので、新しい光明が差すかもしれないとの期待を抱いて見ました。
MBS(毎日放送/TBS系)の『夢の扉+ 【放射線除去…米づくり可能な新技術】』という30分番組です。
ゼオライト(放射性セシウムを吸着できる物質)に磁性を持たせることができたので、磁力を使って除染用ゼオライトを土から分離させることに成功したという内容でした。
3.11から二年間ほど放射性物質のことばかり調べていた私にとって、目新しい話題ではなかったのですが、「放射性セシウム1,681Bq/kg の田んぼを 121Bq/kg に改善できた」とのことで、この数字には感嘆しました。
こつこつと研究を重ねてここまでたどりついた逸見彰男氏(へんみてるお/愛媛大学農学部教授)に、脱帽!
でも、番組が、プルトニウムやストロンチウムの問題にはまったく触れないで「土からセシウムだけ取り除けば問題解決!」という形に仕上げていたのは、国民を馬鹿にしているようで不愉快でした。
それに、畑や山に使える技術ではなさそうなんです。
田んぼだけ除染してもきりがなくて、山林にストックされた放射性物質があとからあとから田畑に流れ込んでくるという問題点には、言及していませんでした。
くりかえし田んぼを除染し続けるとして、費用はどのくらいかかりそうなのかな?
この研究を国が援助しているとか、いついつの一斉開始を目標に環境省なり農林水産省が動いているとか、そういう話が出なかったのはどうしてなのかな? 国はノータッチ?
残念ながら、手放しで喜べるようなお話ではなさそうでした。
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